2014年2月10日月曜日

いいかげん「タブレット活用」って言葉やめない?

仕事でのタブレット「活用」って言葉がすげーやだ。道具であるはずのタブレットが目的化しちゃってる。情報端末なんだから、誰かと誰かのコミュニケーションが分断されているところの課題解決であってしかるべき。言葉が先行してすげーふわふわしてる。



http://www.nikkei.com/article/DGXNASFK2903S_Z20C14A1000000/
タブレット導入、目的不明で失敗から全社活用モードへ  :日本経済新聞

社長の鶴の一声で導入というのがまず酷い。

さらにこの記事が酷いのは、利用されない状況から利用されたことを良しとしている点。利用が増えても売上が増えるかコストが削減されなくては意味が無い。

わざわざ内勤のオフィスワーカーにタブレットで日報入力をさせることを「本格活用段階」と置いている。頭がおかしい。そこにPCあるのに!

そして、タブレットの普及フェーズを、キーボードつきWindows8タブレットを全社導入することで普及と言っている。もはやノートパソコンをタブレットと言い換えただけでしかない。

私の職場では、HDD暗号化+BIOSロック+施錠管理されたノートPCを結構前から使っているので、かなり前から会議はペーパーレスで資料は投影しているし、議事録もその場でとっている。メール送受信に関しては、そもそもケータイやスマホですむ話。

まとめると、社内情報システムに対する課題設定がめちゃめちゃだ。

じゃぁどうするのか?

◆コミュニケーションツールとファイル作成システムとは分けて考える。

メールやグループウェアならそもそもスマホでOK。スマホならロック+リモートワイプでまぁまぁのセキュリティが担保できる。ここでタブレットは登場しなくていい。

◆ノートPCの存在をキチンと考える

一般消費者でさえ、もはやPCと言えばノートPC。タブレットの価値をアピールするのには、常にデスクトップPCが引き合いに出されるが、ノートPCにするだけでほとんどが解決する。
ノートPCは持ち歩けてしまうので、企業は情報漏洩の起点として毛嫌いしてきた。しかしそれがNGならタブレットもNG。

◆ノートPCでの欠点をタブレットが補えるか?


  • バッテリーもちが悪い
    • これはその通り。特に企業向けのノートPCはバッテリー持ちが異常に悪い。購買担当が値下げ交渉をした結果、バッテリーをケチることになってる。
    • 平たく言うと「カモられてる」だけ。消費者向けのノートPCならもっともつ。
  • 情報漏洩(ファイル持ち歩き)
    • HDDを暗号化することでファイルの漏洩は軽減できる。そしてリスクはタブレットにしてもあまり変わらない。
  • 情報漏洩(社内ネットワークに繋がるから)
    • タブレットに置き換えても同じ
    • たまにタブレットに置き換えてもカタログ情報一つ持ち出せずに何もできない営業をうけたことがある
  • 起動が遅い
    • BIOSロック解除が異常に遅い。これはセキュリティが厳しすぎるから。BitLocerレベルなら起動も早い
  • ノートPCは重い
    • 軽いPCはある

逆にこれらの課題を解決しただけの、「キーボードが外れるウルトラブック」をタブレットと呼ぶのならそれはそれでつじつまがあうが、現時点でいえばiPadがタブレットの代表なわけで、「タブレットだけで仕事ができた!」って言えば、普通はiPadだけで仕事をしていると思うよね。 

ヤなこと言うと、iPadでさえも、「ここまででかいとノートPCでいいよね」ってことで、iPad miniが出てきた。そして、スマホは「ファブレット」と言って、巨大化が進んでる。

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