2014年2月2日日曜日

自分でやった方が早い症候群の治療法

新米リーダーが陥りがちな「自分でやった方が早い」症候群。本人には悪気はないからたちが悪い。そもそも、自分でやった方が早い症候群の何が悪いのかから説明し、その治療方法を解説する。

世のサービスで「自分でやった方が早い」で作られたものなどない

ファストフード、パソコン、自動車、世のサービスはほとんどがチームプレイ。つまり「仕事の相場感」から間違ってる。

リーダーには他にやるべきことがある

リーダーとしての仕事をした上で片手間に、実作業をしているのならいいが、リーダーとしてやるべきことが疎かになっているということが本人が気付いていない。俺の方がドリブルが上手いといって、ゴール前までドリブルをするゴールキーパーはいない。

比較優位という考え方

経済学には比較優位という考え方がある。マイケルジョーダンは運動神経抜群だから、庭の芝刈りもめちゃくちゃ早くて上手い。時給1000円の普通の芝刈り業者に頼むよりも、「より早く・より低コストで」芝刈りができる。したがって、マイケルジョーダンが芝刈りをした方が経済的に正しい。以上の考え方は間違いであるというのが、比較優位の考え方。マイケルジョーダンが他の仕事をしたときの、生産性は時給1000円以上の効果がある。下手でも芝刈りは別の人に任せた方がいいのだ。

実は頼み下手の言い訳

「自分でやった方が早い」は単なる言い訳に過ぎないケースが多い。実体は単に頼めないというだけ。「あなたがこの仕事をやるのがベストだ」という判断に自信がないから。ドリブルが得意なのではなく、パスに自身がないだけなのだ。

適切にタスクを割り振るための心がけ

  1. 全ては経済合理性
    • 比較優位の考え方に従えば適切な分業が経済的に正しい。そんなことは産業革命のレベルの話。誰がやるべきか以前に、分業することが何よりも正しい。「俺がやるよりもお前がやった方がチームとしてよい」と言い切る。
  2. やり方を教えれなくてもいい
    • 自分でやるときだって、学習と習熟を経てできるようになっている。他人にやらせる時だって、学習と習熟の両方を要求していい。「不慣れです」には、じゃぁいっぱいお願いするので慣れてください。でOK。逆に習熟するだけのボリュームの仕事の塊を作ることがリーダーの役割
  3. 相場感だけは持つ
    • 仕事をお願いした人が、いまいちな場合にはちゃんとやり直してもらう必要がある。自分にできないことでも、そこはお願いする側が品質の判断は行う
    • 仕事が遅すぎるかどうかの相場感も必要。異常として検知して、スキルが足りないか、与えた情報が足りないかを調べてすぐに対処する。


0 件のコメント:

コメントを投稿